CD「光の中の影」リマスター盤

昨年 作業を行い、先日届いたCD「光の中の影」リマスター盤についての説明を・・

・・フラメンコを基調としながら、増音程を多用した旋律は中近東の民俗音楽風でもあり、フルートやヴァイオリンをとりこんだフュージョン風でもあり、部分によっては現代音楽風でもあり、と、なかなかひと筋縄ではいかない音楽を展開する。
最もフュージョン色の濃い(水平線の彼方)が楽しめたが、続く(アンダルシア幻想曲)での民俗音楽風の味わい、続く(グラナイーナ )での美しいアルペジョなど、アルバムのそこここに特にコンポーザーとしての才気を感じさせられる・・ (久)
《現代ギター 2004年3月号 新譜案内より》

このCDは、1998年頃から2002年頃にかけて作り、ライブにかけ 手直ししながら演奏して、音的にパワーを感じた曲をまとめて 2003年に発表したオリジナルアルバムのリミックス版です。

当時 最新のフラメンコの要素を取り入れながらも、クラシックや現代音楽等の要素を取り入れながら 時代の流れに左右されず、時間が経っても色褪せしない音楽を・・と思いながら作ったものです。
作ってから約20年近く経った今 改めて聞き返すと・・こういうのは今はないよな・・というものもありますが、特にフラメンコで使われている音に現代音楽(と言っても20世紀前半に使われていたもの)と合わせたトラック2の「光の中の影」と、音楽をよく知っている人から評判の良い今のところフラメンコでこの様な展開のさせ方を聞いた事のないトラック6の「アンダルシア幻想曲」は 少なくとも古さは感じないもので、当時からフラメンコ・モデルノからも外れている^_^; 感じだったのもあり、今でも一般に馴染むものではないし別に最先端を行くようなものではない曲となっています。
作った時はどうかな?とは思ったのだけど、音使いは少々極端な方が良い・・というのが実感。

いつか装丁を新たに再販したいと思っていたのですが、ジャケットデザイン の方がちょっといなくなってしまったところ、川村さんが引き受けて下さる・・というのでリマスター版を、思ったら 色々あり(これについては後日)当時録った音源を完全リミックス・・技術の進歩で アンサンブルものは それぞれの楽器の配置も変わり音がクリアになり、全体的に前回よりエフェクが多くかかり 空間的な音の広がりも増し、以前は出来なかった事・・トラック5の一部音をカットし、トラック3の消していた音を復活等 何ヶ所以前とはアプローチに。早い話が 曲が少し変化している^^;

今回初めて見開きの紙ジャケット(昔のLP盤と同じスタイル)にして、ジャケットの画を鉛筆画の 小泉 健一さんに描いて頂き、タイトル 文字を書家の 日向 真智に書いて頂き、デザインをデザイナーであり自身もユニークな作品を発表しているアーティストの 川村 秀樹さんにお願いした アートな装丁となり、皆のおかげで以前の物とは全く別物に生まれ変わりました♪